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でっかいおやまのふもとから

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富士急静岡バス:W8661(富士山240あ8661)

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富士急静岡バス:W8661(富士山240あ8661)



富士急静岡バスが所有していた日産ディーゼル・UA。富士急グループに多数導入されたCNG車のうちの1台です。
ワンステップ車で車体は西日本車体工業B-Ⅱ/96MCを架装、屋根上にデンソー製クーラーとCNGタンクを載せています。タンクのコブの分だけ車高が高くなるため、全体の車高を抑えるためにワンステでありながらノンステの車体をベースにしているようです。KL-UAワンステ+西工のCNG車は珍しく、富士急の他にまとまって導入された例はごくわずかです。

車内は二人掛けのハイバックシートが並んでおり、シートベルトも装備しています。側面窓は開閉可能部分が非常に狭い特徴的なT字(一応)窓を装備し、中扉もこの時代の車両としてはたいへん珍しく2枚折戸となっています。
富士急グループのCNG車としては一般的な仕様なのですが、その仕様が非常に濃いのです。

UA系のCNG車で2006年以降に導入された車両は車体前後の灯火類や側面の反射器などがいわゆる「灯火規制」に対応した形態となっており、非CNG車では型式がADG-やPKG-から始まりそうな雰囲気ですが、日デのCNG車は大型のUA、中型のRMともに排出ガス規制記号「KL-」「KK-」世代の型式のまま最後まで製造が続けられたため、この車の型式も「PKG-RA274MAN改」ではなく、この見た目でも「KL-UA452MAN改」になります。
実際にRA系との相違点も多く、側面窓の最後方にRA系には無い黒いルーバー状のガーニッシュが装着されていたり、ホイールアーチの形状が台形をしていたり、といった部分ではKL-UA452系の特徴がそのまま残っています。灯火規制に適合して見た目の雰囲気が変わっても、中身はちゃんと型式の通りUAなのです。

主に富士急静岡バス・富士急山梨バスの富士山周辺地域で多数活躍していたCNG車ですが、近年は車両自体の経年のほかタンクの耐用年数制限や富士急ハイランド内にあったCNGステーションの休止といったさまざまな事情から急速に数を減らしています。
この車のような全面広告車もかつては少なくなく、色とりどりな姿を見せてくれていたのも今や昔の話、2022年4月現在、UAのCNG車はタンクを更新したらしいW8364・W8365の2台のみがかろうじて活躍を続けています。なんでもUAのCNG自体が全国でこの2台しか残っていないとかなんとか……
事業者:富士急静岡バス
ナンバー:富士山240あ8661
車両番号:W8661
車種:日産ディーゼル/UA
ボディ:西日本車体工業 B-Ⅱ 96MC
型式:KL-UA452MAN改
年式:2006年
撮影日:2019年3月17日
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